なぜなにワード解説 ミーム株って?
2024.05.09 (木)
最近、日常生活でのあるある話などを猫が喋っているように編集した動画である「猫ミーム」が爆発的に流行していますが、実は株式にもミーム株と言われているものがあります。今回は、ミーム株って?と思われる方のためにご説明致します。
ミームとは?
そもそも「ミーム」とは造語で、英語で遺伝子を意味する「gene」とギリシャ語で模倣を意味する「mimeme」から来ており、生物が遺伝によって子孫に情報を伝えるように、集団内での模倣行為によって様々な情報が伝達される様子を指します。
日本においては、特にインターネットが普及されるようになってから「インターネット・ミーム」といって、漫画やアニメの1シーンを元に、おもしろおかしく編集された画像や動画がSNS上で拡散されるようになりました。
ミーム株って?
株式にもミーム株というものがあり、SNS上で異常な注目を集めて支持されることで数日のうちに株価が急騰しますが、すぐ利益確定のために売られて急落してしまうというものです。通常株価は、会社業績や新製品発表のニュース等総合的に判断されて動くものですが、ミーム株はSNS上で流行ったということだけで熱狂的な注文が入り、値動きが荒くなることが多いので、非常にリスクが高いと言えます。
代表的な例としてよく挙げられているのが、米国市場に上場しているゲームストップ(GME)です。
欧米で展開しているゲーム販売チェーン店ですが、近年ネット上でゲームを買うようになったため、売上不振が続いていました。株価が下がるだろうと予想をした機関投資家(プロ)が大量に空売りしたことを受けて、SNS上で個人投資家が結託し、ゲームストップ社株を大量に購入しました。それにより空売りしていた機関投資家は損切のため仕方なく買い戻すことで更に株価が上昇し、2023年1月頃、約5ドルで取引されていたこの株は、わずか1週間ほどで120ドル(2023/1/28)まで上昇し、また1週間ほどで10ドルまで急落しました。その後およそ40~80ドルの間を激しく上がったり下がったりして、落ち着いた今は20ドル弱で取引されています。
ミーム株はその波に乗ることさえ出来れば大きな利益を出せますが、一歩間違えれば大損しかねないとも言えます。資産形成のための投資においては適したものではないでしょう。
また米国株は、日本にはある値幅制限が無いので、思いもよらぬ値段になることがあります。自分の投資スタイルに見合ったリスクを取って資産を運用しましょう。
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