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投資信託の選び方|選ぶ前に確認すべきことも解説

2025.03.19 (水)

アイザワ証券

アイザワ投資大学 編集チーム

投資信託の選び方|選ぶ前に確認すべきことも解説

投資信託は、初心者でも始めやすい金融商品です。しかし、6,000商品ほどもあるため、どのように選べば良いかわからない方も多いでしょう。そこで今回は、投資信託の選び方を解説します。商品を選ぶ前に確認すべきこともあげているので、ぜひ今後の投資に活用してください。

投資信託を選ぶ前に確認すべきこと

投資信託を始めるにあたっては、どの商品を選ぶかを考えがちです。しかし、商品選びの前に、確認しておくべきことが3つあります。これらを押さえておくことで、自分に適した商品を選びやすくなります。

投資の目的

まず、自分が何のために投資をするのか、目的を明確にしましょう。目的によって、必要な投資期間や目標利回りが決まり、適した商品を絞り込めます。
例えば、子どもの教育資金は必要な時期がある程度決まっており、公立か私立かで必要額も変わります。また、住宅購入資金なら比較的短くなる可能性があり、老後の備えなら長期的な運用が可能な一方、必要な金額も大きくなります。

いつまでにどの程度資金を増やしたいのか、整理しておきましょう。

投資可能金額

投資は預金と異なり、元本保証がありません。そのため、余裕資金で行うのが基本です。

投資に回せるのは、当面使う予定のないお金です。目安としては、貯蓄から半年分の生活費を差し引いた金額ですが、収入や家計の状況、家族構成、年齢によって適正額は変わります。損失が出ても支障のない範囲で始めることが重要です。

手元に一定額を残した上で、どの程度の金額を投資に回せるかを計算しておきましょう。少額から積み立てる方法も有効です。

リスク許容度

投資において、損失を完全に避けることはできません。リスクがある以上、期待できるリターンが大きいほど、損失の可能性も高くなります。
事前に、自分がどの程度までリスクを許容できるのかを確認しておきましょう。

投資信託を選ぶ際のポイント

数多くの投資信託から自分に適した商品を選ぶために、比較時に注目すべきポイントを8つ紹介します。

ポイント1.投資対象

投資信託の組入資産(投資対象)には、主に株式、債券、REIT(不動産投資信託)があり、それぞれ国内と海外に分かれます。投資対象によって、期待リターンやリスクが異なります。一般的に、海外資産は国内資産よりも、株式型は債券型よりもリスク・リターンが高めです。
また、国内外の株式/債券、REITなど複数の資産を組み合わせたバランス型ファンドなら、ひとつの商品でリスクを抑えた分散投資を実現できます。商品選択に迷う場合は、バランス型から始めるのもひとつの方法です。

ポイント2.運用手法

運用手法によって、コストやリスク、リターンが異なります。
指数に連動する運用を目指すインデックスファンドは、運用会社の運用力による大きな差はありません。組入資産の入れ替えや情報収集コストが少ないため、投資家が負担する運用管理費用(信託報酬)が抑えられます。

一方、指数を上回る運用を目指すアクティブファンドは、運用会社の運用力によってリターンが左右されやすくなります。専門家による情報収集や分析が不可欠なため、運用管理費用(信託報酬)はインデックスファンドに比べて高くなるのが一般的です。

投資信託の運用手法については、下記の記事で詳しく解説しています。

投資信託の運用スタイルって?

ポイント3.地域

投資先が海外資産のファンドは、地域によってもリスク・リターンが異なります。地域には大きく、北米やEU諸国を対象とする先進国型と、中国・インド・ブラジルなどを対象とする新興国型があります。
先進国型は安定した成長が期待できますが、新興国型は先進国型に比べて高い成長性が期待できる一方、リスクも高くなる傾向にあります。紛争や政治的要因の影響がある点にも注意しなければなりません。

海外市場の特徴や成長性は、下記の記事で解説しています。

世界の株式市場にも魅力がいっぱい

ポイント4.テーマ

人工知能(AI)関連、資源関連など、注目されているテーマに基づいて投資する手法もあります。将来的に成長が期待できる分野に投資することで、大きなリターンを期待できる可能性を秘めていることが魅力です。
ただし、当該テーマが注目されなくなると大きく価格下落しやすく、リスク・リターンは高めになります。また、長期投資には適さないケースもあります。

ポイント5.手数料

各種手数料や税金のコストは、投資信託の最終的な収益に影響します。
投資信託にかかる手数料は、主に購入時手数料、保有中にかかる信託報酬、売却時にかかる信託財産留保額の3つです。いずれもファンドによって異なり、購入時手数料や信託財産留保額がかからないファンドもあります。手数料は収益にかかわらず発生するため、少しでもコストを抑えたいなら、手数料もチェックしてみましょう。
なお、投資信託の売却で利益が出た場合、所得税・住民税が課税されます。NISA口座内での取引であれば非課税となるため、有効に活用しましょう。

ポイント6.運用実績

運用実績の確認も大切です。
中長期的に運用を続けて資産を成長させるには、中長期的なパフォーマンスがプラスとなっているファンドが適しています。5年、10年、設定来のパフォーマンスを確認しましょう。運用開始からの年数(設定日)が短いファンドの場合、パフォーマンスを十分に判断できないため、中長期の運用はリスクが高くなります。

また、類似したファンドやベンチマークしている指数との値動きの差も参考になります。基本的には、差が少ないほどリスクを抑えられる可能性が高いでしょう。

ポイント7.純資産総額

投資信託の純資産総額は、大きいほど安定しているとされます。10億円~30億円以上を目安にすると良いでしょう。
純資産総額と収益は比例しませんが、純資産総額が少ないファンドでは十分な運用ができず、運用期間終了前に償還される可能性があります。
繰上償還は元本割れのリスクがあるため、注意が必要です。

ポイント8.シャープレシオ

シャープレシオとは、リターンを得るために取っているリスクを計測する指数です。ファンドの平均リターンから無リスクのリターン(利子率)を引いた値を、標準偏差(価格変動リスクを示す数値)で割ることで算出されます。
シャープレシオは、高くなるほどリスクに対するリターンが大きく、運用効率が高くなります。1を超えると優良なファンドとされます。

なお、シャープレシオの比較は、同じカテゴリーの投資信託で行います。カテゴリーが異なるとリスク・リターンの特性が異なるため、適切な比較ができません。

まとめ

投資信託を選ぶには、まず投資目的や資金額、許容リスクを明確にしておく必要があります。また、投資対象や運用手法、手数料などさまざまな面を確認し、自分の投資方針に合ったものを選びましょう。

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