なぜなにワード解説 内部者登録って?
2021.12.10 (金)
内部者登録って?
証券口座を開設するときに必要なことの一つに、内部者登録があります。普段、みなさん自身が内部者かどうか意識することはあまりないと思いますが、いったいどんな人が内部者と呼ばれるのか見てみましょう。
まず、インサイダー取引をご存じでしょうか。会社の関係者等が、立場を利用して会社の株価に影響するような重要な内部情報を知り、その情報が公表される前にこの会社の株を売買して、利益を得ようとすることをインサイダー取引といいます。インサイダー取引が行われると、一般の投資家との不公平が生じ、証券市場の信頼性が損なわれるおそれがあるため、金融商品取引法において規制されています。
例えば、あなたは上場企業A社の社員だとします。ある時、A社が大手企業Bと業務提携するという、まだ公開されていない情報を資料で偶然目にしました。あなたはその資料を見て、A社の株価が上がると思い、A社株を購入したとすると、これはインサイダー取引に当たり、法律に違反してしまうことになります。
上の例のような企業の重要な内部情報は重要事実と呼ばれ、一般の投資家よりも早く重要事実を知り得るような人に対して内部者登録が行われます。日本証券業協会の自主規制規則で内部者登録の対象者が詳細に定められていますが、具体的には上場会社の役員や従業員、上場会社の取引先や顧問先等の従業員が挙げられます。
アイザワ証券ではお客様が内部者に該当する銘柄があるかどうか、画面下にあるチャートを使って確認していただいています。当てはまる人はいますか?もし内部者に該当しても、株式の売買を行うことはもちろん可能です。その際は、以下の点に留意し、株式の売買を適切に行う必要があります。
- 未公表の重要事実を知っているかを確認する。知っている場合は、当該重要事実の公表後に売買を行う。
- 知っている情報が未公表の重要事実か判断が難しい場合は、自社の株式の売買を管理する部署などに確認する。
- 株式の売買に関する社内ルールがある場合は、必ず社内ルールに従い、必要であれば所定の手続き後に売買を行う。
(日本取引所グループホームページより抜粋)
ご留意事項
免責事項
本資料は証券投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終決定は、お客様ご自身による判断でお決めください。本資料は企業取材等に基づき作成していますが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。結論は作成時点での執筆者による予測・判断の集約であり、その後の状況変化に応じて予告なく変更することがあります。このレポートの権利は弊社に帰属しており、いかなる目的であれ、無断で複製または転送等を行わないようにお願いいたします。