なぜなにワード解説 FRB、FOMCって?
2023.02.24 (金)
FRB、FOMCって?
昨今、アメリカのFRBが政策金利の引き上げを決定、FOMCの議事要旨に関するニュースをよく目にします。なぜ?なに?と思った方も多くいらっしゃると思いますので、今回はそれぞれを簡単に紹介したいと思います。
なぜなにワード第8回目でご説明したように金利とは、株価に密接にかかわってくる重要な要素です。今回は世界で注目されているFRB、FOMCの持つその役割についてひも解いていきましょう。
まずFRBとは【Federal Reserve Board】の略称で、連邦準備制度理事会と呼びます。アメリカの中央銀行に相当し、日本でいえば日本銀行のような役割を果たす機関です。ワシントンD.C.に本拠があり、7名の理事(議長、副議長含む)から構成されています。
FRBは金融政策の実施を通して、物価の安定と雇用の最大化を目的としております。つまり、アメリカ国内の景気動向を見極め、安定した経済成長に導く重要な役割を果たしています。
次はFOMCについてです。FOMCとは【Federal Open Market Committee】の略称で、連邦公開市場委員会と呼び、FRBが開く会合を指します。FOMCの構成メンバーはFRBの理事7名と12の連邦準備銀行総裁になります。ニューヨーク連銀の総裁は常任で、連銀の内4名の総裁がもちまわりに投票権を与えられる仕組みとなっています。
このFOMCでアメリカの金利誘導目標を決めています。
現在なぜ注目されているのかというと、FRBは物価の安定について2%をインフレ目標としていますが、2023年1月のCPI(消費者物価指数)は、前年同月比+6.4%とインフレ目標を大きく上回っている状況です。
その対策として2023年2月現在、FOMCではFFレート(フェデラルファンドレート)の引き上げを行っています。FFレートとは政策金利のことで、引き上げにより期待される効果として、各企業が設備投資を控える場合が多くなることや、ローン金利が上がることから個人の消費意欲低下にも繋がり、経済の過熱を抑えられることになります。
FOMCの政策発表は世界の為替レートにも影響を与える結果となるため、日本や世界中の国や企業から注目されているのです。
ご留意事項
免責事項
本資料は証券投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終決定は、お客様ご自身による判断でお決めください。本資料は企業取材等に基づき作成していますが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。結論は作成時点での執筆者による予測・判断の集約であり、その後の状況変化に応じて予告なく変更することがあります。このレポートの権利は弊社に帰属しており、いかなる目的であれ、無断で複製または転送等を行わないようにお願いいたします。