はじめてでもわかる ベトナム株「超」入門 ベトナムが注目される理由②
2019.12.11 (水)
ベトナムの時価総額はトヨタ自動車の7割?!
ベトナムには、ホーチミンとハノイの2つの証券取引所があります。2019年11月末時点で、各々に370社ほどが上場していますが、時価総額はホーチミンが約16兆円、ハノイが約8,800億円と大きな差があります。また、上場基準の関係から、ホーチミンには大企業、ハノイには中小企業が多く上場しています。このような傾向から、私たちがベトナム株投資を行う際も、ホーチミンで取引を行うケースがほとんどです。そのほか、ハノイには未上場株式を相対取引するUPCoM市場が併設されています。近年、国有企業の民営化政策に伴い、ホーチミンへ上場する前段階として、UPCoMに登録する大企業も増えています。
今年のベトナムの国会では、証券法の改正案に両証券取引所の統合が盛り込まれるかどうかが注目されました。結果、実質的な統合は先送りされましたが、将来の統合に向けて、まずは株式取引をホーチミンに集約し、ハノイは債券とデリバティブ(金融派生商品)取引を行う市場へと再編していく方針が明らかにされました。日本でも2013年に現物取引の統合が行われましたが、将来的にホーチミンは現在の東京証券取引所、ハノイは大阪証券取引所のような役割を担っていくと思われます。
さて、冒頭の時価総額の話に戻すと、ベトナムには両市場合わせて750社ほどが上場していますが、時価総額は約17兆円と、日本の40分の1にとどまるどころか、トヨタ自動車1社の時価総額の7割にすぎません。日本の時価総額の推移と照らし合わせて考えると、ベトナム市場の長期的な成長余地は大きいといえませんか?!
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