亜州潮流 台湾を歩く。TSMCのお膝元・新竹編
2024.01.15 (月)
当記事は2023年12月11日発行「アイザワ・グローバルマンスリー12月号」より抜粋しております。
「アイザワ・グローバルマンスリー」は「投資情報サイト」へ掲載しております。
台湾を歩く。TSMCのお膝元・新竹編
10月某日、5年ぶりに知人に会いに台湾を訪れた。今回は台湾北西部に位置する新竹についてお話しする。
新竹には、あのTSMC(2330:台湾)の本社がある。同社は半導体受託製造の世界最大手。日本の熊本県で新工場の建設を進めており、日本での注目度も高い。筆者が訪れた新竹科学工業園区(竹科)は、台湾を代表するシリコンバレーとして有名で、TSMCをはじめとする半導体工場が多く集積している。
筆者は同地区にあるTSMCが運営する企業博物館「台積創新館」(要予約・無料)も訪れた。同施設は学校の社会科見学にも利用されており、半導体の変遷、TSMCの歴史を体系的に学ぶことができる。私が予約した時間帯は欧米系の外国人グループと私たち家族の5名だったが、スタッフは4名ほどおり、抜け目ない印象を持った。
同時に周辺地域を歩いて回ったが、多くの高級車や高層マンション、バイリンガルスクールがあり、アジア指折りのエリートが集まっている地域という印象を受けた。
実際に新竹は台湾の所得納税ランキングで上位であり、TSMCの平均年収(退職金と福利厚生含まず)の中央値は233万台湾ドル(約1,095万円)と高い。現在TSMCは熊本で工場を建設しており、周辺地域の地価が高騰していると報じられている。日本でもTSMC効果を契機に地方の経済活性化につながることを願っている。
※「亜州潮流」はアジア新興国のトレンドを解説したコラムです。投資の推奨を目的としたものではありません。
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