いまさら.com 米国の利上げと日経平均の関係
2022.03.17 (木)
米国の利上げと日経平均の関係
米国の利上げは株式市場にマイナスといった記事をよく見かけ、株式市場には「米国の利上げ=株安」といった先入観がある。本当にそうなのだろうか?
グラフは2000年からの米10年債利回りと日経平均の推移のチャートである。この通り、米10年債利回りと日経平均の値動きには強い正の連動性が確認できる。米国10年債利回りが低下している時期は日経平均は下落トレンド、米10年債利回りが上昇している時期は上昇トレンドの傾向にあることが分かる。これはなぜか?
答えは非常に簡単で「米国の利上げは円安ドル高」をもたらす傾向にあるからである。日経平均を構成する銘柄は海外売上高が50%を超えるグローバル企業も少なくない。円安ならば円に換算した際の利益は増加する。
ただし、利上げは経済の冷やす効果があるために注意は必要だ。利上げによる金融政策が上手くいかず、景気は落ち込む可能性も否定できない。円安になってもドルベースの利益が減少するようならば、日経平均にとってはマイナスの利上げとなろう。
(執筆:市場情報部 横山 泰史)
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