ゼロから学べるアイザワ投資大学

会員登録(無料)

記事検索

アジア

アジア株週間トピックス 2023年12月4日号

2023.12.04 (月)

アイザワ証券 投資顧問部

明松 真一郎

アジア株週間トピックス 2023年12月4日号

2023年11月30日にインドが経済統計を発表

インドの2023年7~9月期GDP成⾧率は+6.8%

11月30日、インドのインフラ関連統計や2023年7~9月のGDP成⾧率などが発表されました。インドは、日本などと同じ年度制(4月~翌年3月を1年間)を取っているため、今回発表されたGDP成⾧率は2023年度第2四半期となります。結果は前年同期比+7.6%と、前四半期(前年同期比+7.8%)に比べて鈍化はしているものの、ブルームバーグ予想(前年同期比+6.8%)を大幅に上回っており、高成⾧を維持しているといえるでしょう。

実際世界的にみると、これまでアジアの牽引役であった中国経済が低迷している一方で、インドの将来性を評価する声は大きくなっています。今はインドがアジア、世界経済のけん引役となっているといえるでしょう。

またインドは、2014年に「メイク・イン・インディア」という方針を打ち出し、世界からインドに投資を呼び込もうとしています。この方針は徐々に結果を出しつつありますが、9月にインドのニューデリーで開催されたG20では、通信回線のパンクなど、通信インフラの不備を世界に露呈する結果となりました。電力不足なども深刻化しており、インドが高成⾧を維持していくためにはインフラの整備や電力需給の改善など多くの課題を抱えているといえるでしょう。

ベトナム中銀が銀行の融資伸び率の上限を引き上げ

ベトナム中銀が銀行の融資上限を引き上げ

11月30日にベトナム中銀は、銀行の融資伸び率の上限を引き上げると発表しました。ベトナムでは一昨年来に不動産大手の不正問題が発覚して以降、不動産の不振だけでなく企業からの融資申請の伸び悩みも目立っていました。ベトナム中銀は融資伸び率上限を引き上げることで、融資増加や経済の底上げを狙っています。

中銀の思惑通り、融資の増加、経済の活性化につなげられるか、今後のベトナム経済の行方を見守っていきたいと思います。

インドネシアの11月のCPIは前年同月比+2.7%

12月1日、インドネシアが2023年11月のCPI(消費者物価指数)を発表しました。前年同月比+2.86%とあまり高い水準ではありませんが2か月連続で前回の伸び率を上回っています。もともと通貨安などから輸入インフレになりやすい傾向があるため、インドネシアの物価の推移は要警戒といえます。

来年2月の大統領選に向けて、インドネシアの通貨、物価の動向も注視していく必要があると思います。

ご留意事項

金融商品等の取引に関するリスクおよび留意点等

お客様にご負担いただく手数料について

免責事項

本資料は証券投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終決定は、お客様ご自身による判断でお決めください。本資料は企業取材等に基づき作成していますが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。結論は作成時点での執筆者による予測・判断の集約であり、その後の状況変化に応じて予告なく変更することがあります。このレポートの権利は弊社に帰属しており、いかなる目的であれ、無断で複製または転送等を行わないようにお願いいたします。

ライター

明松 真一郎

アイザワ証券 投資顧問部

明松 真一郎

1990年平岡証券(現アイザワ証券)に入社。加古川支店でのリテール営業を務めた後、ディーリング部、営業本部、生駒支店でのバックアップ部門などを経験。2005年に証券アナリスト資格取得したことを機に、市場情報部(当時投資リサーチセンター)に異動。アセアン株を中心としたアジア株の調査、分析を行う。その経験を経て、現在は投資顧問部に所属。

合わせて読みたい

このカテゴリの他の記事

アジア アジア株週間トピックス 2023年11月27日号

アジア株週間トピックス 2023年11月27日号

2023.11.27 (月)

アジア アジア株週間トピックス 2022年12月12日号

アジア株週間トピックス 2022年12月12日号

2022.12.12 (月)

アジア アジア株式市場の見通し 2022年7月

アジア株式市場の見通し 2022年7月

2022.07.01 (金)

アジア アジア株週間トピックス 2022年4月25日号

アジア株週間トピックス 2022年4月25日号

2022.04.25 (月)

人気記事

アイザワ証券公式SNSアカウント