投資のコンシェルジュ 第5回 米国株式市場の見通し(番外編)
2022.03.16 (水)
米国株式市場の見通し《2022年3月中旬~4月中旬》
(米国2022年3月11日現在)
4月上旬の米株3指数について、引き続き75日移動平均線付近への回復を予想。NYダウ:35,028ドル(3/11終値+6.3%)、S&P500:4,537p(同+7.9%)、NASDAQ:14,567p(同+13.4%)。日経平均(図2):27,800円と、PER12倍台と割安で上値は大きいとみる。
ロシア進軍という「不」透明要因の「不」が常態化し同軍優勢・劣勢にかかわらず、市場は冷戦時代へ回帰する(分断)世界を前提に成長する企業の選別へ、投資目線の構造転換を進めるとみる(グローバル化の終焉)。3指数の変動率は次第に落ち着く一方で、製造・販売の拠点次第で発生する個別銘柄の優劣には注意。投資にも安全保障の概念が必要となる。
ただ、「分断」で単に露中側各国の需要が落ち込むのではなく、(かつて?)の「世界の工場」中国の供給の西側移転も考えられ、基本的に技術力を持つ企業はやはり選ばれるとみる。
また、本編でいずれご紹介する予定の「宇宙」への投資が、①新世代IT網②軍事面③限られた地球の領土から無限の領土の獲得、他より、急激に注目されるとみる。
原油高騰に対し、ようやくUAEがOPEC増産の声をあげ、沈静化すれば株価に追い風。米国増産に頼ればOPEC弱体化が進展することも。S&P500は、構成銘柄の21年10-12月期決算で純利益が+30%と発表前+20%比で上ブレし、25年末まで最高益更新が見込まれる状況下、3月9日には原油価格の急反落で107p高とコロナショックの急騰局面20年4月6日(175p)以来の上げ幅で反発力を確認。
イラン核合意、ベネズエラ制裁解除と高騰沈静化へ向け世界は動きだし、稀だが、今は、米利上げより現物価格下落の方が市場インパクトを感じる。3月29月米「1月S&PコアロジックCS住宅価格指数」をチェックしたい。
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