ベトナム現地情報2023年6月号より 街角 銘柄散策
2023.06.22 (木)
街角 銘柄散策
ハノイからおよそ300㎞離れたベトナム北中部のゲアン省を訪れました。今回も現地で見つけた銘柄を紹介していきます。
ゲアン省とは
ゲアン省はベトナム北中部に位置する省であり、省の面積は国内最大を誇ります。人口の8割以上が農村部に暮らしており、市内中心部を離れると農村風景が広がっています。
「木魚を見て、ごはんを食べる」という格言が存在するほど、昔から気候条件が厳しいことから、貧しくとも忍耐強く、上昇志向の強い人が多いと言われています。王朝時代には科挙の合格者を多く輩出し、国父であるホーチミン氏や東遊運動のファンボイチャウ氏などもゲアン出身です。
近年では工業団地が整備され、日本企業を含む外国企業が次々と参入しています。特に直近では、米アップルのサプライヤーとして有名な台湾の鴻海精密工業(台湾:2317)が省内に工場を建てる計画を申請し、当局から認可を受けました。
歩く、そして現地を知る(ゲアン省)
今年第1四半期の域内総生産(GRDP)成長率が7.3%と、ゲアン省は国内首位に立ちました。ゲアン省は隣国ラオスと国境を接し、東西経済回廊(ベトナム・ラオス・タイ・ミャンマーをつなぐ)の恩恵を受ける地域としても注目されています。ゲアン省にあるドンナム経済特区にはVSIPやWHAといった工業団地が集まり、米アップルのサプライヤーであるラックスシェア社やゴアテック社の工場が入居しています。
ゲアン省は昨年初めてFDI誘致金額で国内トップ10にランクインしました。FDI企業はゲアン省の輸出額の30~35%を有しており、地元経済に貢献しています。
建国の父であるホーチミン氏の生家があり、団体観光客で周辺は賑わっています。
農村が広がるゲアン省は畜産に力を入れており、水牛や牛の飼養頭数は全国1位を占め、豚も全国3位を誇ります。中でも乳業は当局の積極的な支援政策を受けて、10年ほどで国内2位の一大産地となりました。乳業大手のビナミルク(VNM)やTHミルクが生産拠点を築いています。
市内中心部には高いビルも見られ、着々と経済発展を遂げています。
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