アジア株週間トピックス 2023年6月19日号
2023.06.19 (月)
インドネシアの2023年5月の貿易黒字は4.4億米ドルに
インドネシアの2023年5月貿易黒字は2020年4月以来の低水準に
インドネシア統計局が2023年5月の輸出入動向を発表しました。輸出入ともに予想を上回っていますが、貿易収支でみると貿易黒字額は4.4億米ドルと、2020年4月以来の低水準となりました。米国や中国など主要貿易相手国との取引が縮小気味で、今後も大国の貿易動向に影響を受けそうです。
特に輸出に関しては、ここ数年、同国はボーキサイトなど主要資源(鉱物)の禁輸、解除措置をたびたび発表し、不安定な資源関連政策が輸出減少の要因のひとつとなっています。今後の同国の輸出入動向を考える上では、同国政府当局がどのような政策を打ち出してくるか、注視しておく必要がありそうです。
欧州中銀は8会合連続の利上げを決定
欧州中銀(ECB)理事会は利上げを決定
6月15日には欧州中銀(ECB)理事会が実施されました。政策金利のリファイナンス金利は3.75%から4.00%と、8会合連続での利上げとなっています。ECB総裁は利上げ停止を検討しないとしているため、次回(7月27日実施予定)の理事会で追加利上げが実施される可能性が高いと思われます。欧州の方針は他の主要国にも影響を与えそうです。
ベトナムは0.5%利下げを発表
その一方、ベトナム中央銀行は金融政策委員会を実施し、主要政策金利は5.0%から4.5%に引き下げられました。これで3会合連続の利下げとなっており、ベトナム金融当局の焦りがうかがえます。景気失速回避に向けて、政府の本気度が示されていると思われます。ベトナム経済における主要産業のひとつである不動産企業の救済にもつながる可能性があります。金融緩和はベトナム経済・株式市場にとってプラス効果をもたらすとみています。
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