相続
相続通信 第16回 養子縁組による節税
2021.02.21 (日)
Q 養子縁組をすると相続税が減る?
相続税の節税のために養子縁組を勧められました。
養子縁組をすると相続税が減ると聞きましたが、なぜ税金が減るのですか?
A 法定相続人が増えるため、相続税が減ることとなります。
次のような理由から相続税を減らす効果があります。
①相続税の基礎控除が養子1人につき600万円増えます。
②各人の相続財産が少なくなるため、税率が下がる可能性があります。
③生命保険金の非課税額と死亡退職金の非課税額が養子1人につきそれぞれ500万円増えます。
解説
養子縁組をすることにより、養子は相続分を与えられます。民法上では何人でも養子縁組をすることができ、相続人を増やすことができます。
ただし相続税の計算にあたっては過度に相続税の負担を減少することを防止するための取扱いがあります。
養子は自分の子供がいる場合は1人、いない場合には2人までしか法定相続人の数に含めることができません。
なお、孫を養子にし、財産を相続した場合は孫の相続税は20%割増しされます。
また、相続人が増えることにより遺産分割がまとまらなくなる、遺留分が減るなどの問題点もありますので注意が必要です。