はじめてでもわかる ベトナム株「超」入門 活況を呈するベトナム市場
2020.10.15 (木)
売買代金は2018年の水準に迫る勢い
近年、ベトナム株式市場では、外国人投資規制の緩和や国営企業の民営化に伴う大企業の上場などが海外資金を呼び込んできました。さらに、第5回や第7回でお話したように、これら金融市場改革の進展を背景に高まるベトナム株式市場の格上げ期待も、株価を押し上げてきました。このようにいずれもこの数年間、ベトナム株式市場を牽引してきたのは外国人投資家でした。
しかし、コロナ禍の2020年、変化が見られます。というのは、コロナ禍による世界的な先行き不透明感から外国人投資家が断続的にベトナム株を売り越す中、国内投資家が買いの受け皿となっているのです。
ベトナムの証券口座数は9月末に260万口座に達しました。1~9月に新規開設された口座数は25万口座に上り、すでに2019年通年の件数を3割以上上回っています。実はその多くが新型コロナウイルスの感染が拡大した3月以降の開設で、過半は個人投資家の口座となっています。金融緩和を背景に預金金利が低下する中、個人投資家を中心に大幅な株価調整が魅力的に映っているようです。
こうした情勢を反映し、ホーチミン市場の7~9月期1日あたりの平均売買代金は前年同期比57.1%増の4兆5,348億ドンとなり、VN指数が史上最高値をつけた2018年1~3月期の水準に迫りました。足元では6兆ドンを超える日も多くなってきており、ベトナム株式市場は大商いの中で好調に推移しています。
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