はじめてでもわかる ベトナム株「超」入門 クウェートが新興国に格上げ
2020.08.14 (金)
ベトナムへの海外資金流入の呼び水に?
以前(第5回)、近年ベトナムでは証券市場改革が進められ、株式市場へのアクセス性が高まる中、MSCI指数などにおけるベトナムの格上げ期待が高まっているとお話しました。
残念ながら、6月にMSCI社が実施した市場分類の見直しではベトナムについて触れられず、ベトナムは今年も「フロンティア市場」に据え置かれました。ただ、2021年1月に施行される改正証券法をきっかけに、無議決権預託証券(NVDR)の導入が進められるとみられ、より一層、外国人投資家のアクセス性が改善すると期待されます。これにより、現地の市場関係者の間では早ければ2021年、多くは2~3年後の格上げが予想されているもようです。
一方、2020年に、MSCIフロンティア指数において最大の組み入れ比率となっているクウェートが「新興国」に格上げされます。
当初は5月の予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、クウェート株式の取引に必要な口座の開設が困難になっていることから、投資家間の公平性を確保するために11月(実際の組み入れは12月)に延期されました。クウェートが格上げされれば、同指数におけるベトナムの組み入れ比率が拡大し、最大となる見通しです。一部では、その比率が7月末の17%から25%まで拡大するとの見方もあります。
ベトナム株式市場は6月以降、国内外での新型コロナ第2波の懸念から、上値が重い展開が続いています。しかし、クウェートの格上げに伴う組み入れ拡大などを背景に、秋口以降、同指数に採用されている大型優良銘柄を中心に海外資金の流入が期待されます。
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