はじめてでもわかる ベトナム株「超」入門 主要企業の業績・配当計画が明らかに
2020.07.15 (水)
2020年は主要企業の多くが減益を予想
ベトナムではようやく先月、新型コロナ禍で延期されていた多くの企業の株主総会が開催され、今年の各社の事業計画が見えてきました。今回は株主総会で明らかとなった、各社の業績計画と配当計画を見てみましょう。
2020年の業績計画を見ると、新型コロナ禍の影響により主要企業の多くが減益を見込んでいます。中でも格安航空最大手のベトジェット航空が29%減収、98%減益、国内の空港で免税店の運営等を手掛けるタセコ・エア・サービスが50%減収、95%減益と突出しています。航空業界においては、5月から国内線の運航が再開され、一部国際線についても7月末の再開に向けて調整が進められていますが、航空需要の全面的な回復には程遠い状況です。
一方で、住宅最大手のビンホームズは88%増収、28%増益、鉄鋼大手のホアファットグループは33%増収、19%増益と底堅い業績を維持する計画です。ビンホームズについては、主にホーチミンで進められている3件の大型マンションプロジェクトの販売が業績を牽引する見通しのほか、今年参入を発表した工業団地事業の寄与も期待されています。また、ホアファットグループについては、政府による公共投資の促進を追い風に、中南部沿岸地方で建設が進められている高炉一貫製鉄所の稼働や、9月に商業生産を開始する予定の熱延鋼板新工場が業績を牽引する見通しです。
好配当企業と株式配当・無償割当計画を発表した企業
そのほか、2019年と2020年の配当計画も明らかにされました。2019年の配当についてはすでに実施済みの企業もありますが、2019年の配当金額を直近株価(7月14日終値)で除して算出した、配当利回りの上位企業(主要企業のみ)は上の表のとおりです。また、一部の企業については株式配当や無償割当も計画されています。
なお、配当計画については株主総会時点のものです。今後、経営状況の変化などにより、増配・減配・中止される可能性がありますので、投資の参考にされる際は最新の投資家向け情報(IR)をご確認ください。
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