はじめてでもわかる ベトナム株「超」入門 近づくベトナムの格上げ時期
2020.05.28 (木)
格上げされれば数千億円規模の資金流入か!?
世界の機関投資家(保険会社、投資信託、年金基金など)が、巨額の資金を運用する際に指標(ベンチマーク)とする有名な株価指数に、MSCI指数とFTSE指数があります。前者は米国に本社を置くMSCI社が、後者は英国に本社を置くFTSEインターナショナル社が算出と管理を手がけています。
両社は世界中の国を先進国・新興国・フロンティア市場に分類し各種指数を組成していますが、両社はともにベトナムを「フロンティア市場」に位置付けています。中国やインド、インドネシア、タイなどが「新興国」に位置付けられる一方で、ベトナムは厳しい外国人投資規制や、英語での情報開示が限られていることなどから、長年「フロンティア市場」に置き去りにされてきました。
近年ベトナムで証券市場の改革が進められる中、株式市場では「新興国」への格上げ期待が急速に高まっています。FTSEインターナショナル社は、2018年9月にベトナムを「新興国」への格上げにつながる「ウォッチリスト」に掲載。2019年11月にはベトナムの国会で改正証券法が可決され、外国人投資規制の緩和につながる無議決権預託証券(NVDR)の導入が進められる見通しとなるなど、格上げの時期が近づいているように思えます。
MSCI新興国指数とFTSE新興国指数を採用するETF(上場投資信託)の時価総額は世界で30兆円を超えており、指数に銘柄が採用されると、指数に連動したファンドを通じて機関投資家の買いが入りやすく、株高につながる傾向があります。一部では、ベトナムが格上げされれば、これらETFから数千億円規模の資金がベトナム株式市場へ流入するのではないかと期待されています。多くの機関投資家は厳しい投資要件により「フロンティア市場」への投資が制限されているため、現時点でベトナム市場に投資している機関投資家は少数です。機関投資家より一足先にベトナム株を仕込んでおきませんか?
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