アジア株週間トピックス 2023年8月14日号
2023.08.14 (月)
中国の貿易は市場予想を上回る落ち込みに
中国の7月の輸出入は前年同月比2桁減に
2023年8月8日、中国が2023年7月の貿易統計を発表しました。輸出は前年同月比14.5%減、輸入は12.4%減と、ともに市場予想を大きく上回る落ち込みとなりました。また、8月9日に発表された物価統計は、CPI(消費者物価指数)が-0.3%、PPI(生産者物価指数)が-4.4%とCPI、PPI共にマイナス圏となっています。中国の貿易と物価の統計が予想以上に悪かったことから、8月15日発表予定の鉱工業生産、小売売上高など7月の統計が注目されます。
海外市場では中国の弱い貿易統計や米銀行の格下げなどを受けて、リスク回避の流れからドル買いの動きが強まり、ドル・円は143円台と円安ドル高基調となりました。中国リスクが徐々に忍び寄っているといえます。
インドネシアの2023年4~6月GDP成⾧率は前年同期比+5.17%に
インドネシアの2023年4~6月GDP成⾧率は2四半期連続で加速
8月7日に発表されたインドネシアの2023年2Q (4~6月)GDP成⾧率成⾧率は5.17%増でした。事前の市場予想を上回ったほか、2四半期連続で加速しました。インドネシア統計局は、4月下旬のラマダン(断食月)と6月の学校休暇が支出を押し上げたことが、GDP好調の主な要因と説明しています。
今回は好調な数字でしたが、一部のエコノミストは下半期以降の景気減速を予測。インドネシア中央銀行も2023年のGDPは4.5~5.3%程度になると予想しています。直近の世界的な商品需要低迷などによって、インドネシアの景気は下期に若干減速することになりそうです。
インドネシアの2023年7月の貿易統計にも注目
また、8月15日には中国でいくつかの経済統計が発表される予定ですが、同日にはインドネシアの2023年7月の輸出入も発表されます。中国と同じく、インドネシアの輸出入も世界的需要低迷の影響を受けていると思われ、 前月発表された6月の統計と同様(輸出:-21.18%、輸入:-18.35%)厳しい数字となりそうです。
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