ベトナム現地情報2022年10月号より マーケット概況 プレイバック9月のベトナム市場
2022.10.24 (月)
プレイバック・9月のベトナム市場
1,200ポイントを割り込む
9月の株式市場は外部環境の影響を受けて軟調な値動きが続きました。
9月21日に米国FRBが今年3回目となる0.75%の利上げを決め、翌22日にベトナム中央銀行が政策金利を1%引き上げることを決めました。政策金利の引き上げはおよそ11年ぶりです。
マーケットでは安値拾いの買いが見られましたが、市中の銀行の預金金利が上昇しており、投資を手控える動きが見られています。
実際に9月は薄商いが続き、ホーチミン市場の一日当たりの平均売買代金は前月比14%減の13兆4,896億ドンとなりました。
投資家別では、国内の個人投資家が買い越した一方で外国人投資家は大きく売り越しました。外国人投資家による売り越し額は、今年3月以来の大きさとなりました。
第3四半期のGDP成長は好調
国家統計局が発表した2022年第3四半期の実質GDP成長率は、前年同期比13.67%と大幅な増加となりました。
特に分野別のGDP総額では、サービス業が工業・建設業を上回り、サービス業の回復を印象付けました。またサービス業の中ではホテル・レストランの回復(前年同期比171%増)が著しいです。
GDPの回復はベトナム経済にとって好ましいものです。しかし米国のインフレ、ドン安による輸入コストの増加によって、足元ではインフレが進んでおり、9月の消費者物価指数(CPI)は3.94%と、政府目標である4%に接近。引き続き、第3四半期の決算発表と外部環境に注意を払う必要があります。
マーケットデータ
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