3分でわかる市場のしくみ 中国 証券取引所の概要
2020.02.17 (月)
今やアメリカに次ぐ大国に成長した中国。
新型肺炎の流行や米中貿易戦争など、悩みの種の多い中国ではありますが、そんな中国の証券取引所について説明してみたいと思います。
中国の株式は、本土の上海と深圳(しんせん)に、香港を加えた三つの証券取引所で取引されています。
時価総額は、上海が約520兆円、深圳が約380兆円(それぞれA株・B株の合計)、香港が約530兆円です。
ちなみに東証の時価総額が約650兆円ですので、市場の大きさがよくわかりますね。
Q.A株・B株って何ですか?
A.上海・深圳の本土二市場にはそれぞれ、A株・B株の二種類が上場しています。
違いは・・・
A株が国内の投資家向けに発行された株式で、
B株が外国人投資家向けに発行された株式となります。
A株には、当局に認可された機関投資家(QFIIと呼ばれます)を除いて、外国人からの投資制限があります。
ちなみに市場の規模はというと、銘柄数・時価総額ともに、国内投資家向けのA株が、外国人投資家向けであるB株を圧倒しています。
Q.外国人投資家はA株への投資はできないの?
A.そんなA株ですが、長らく外国の個人投資家は取引ができませんでした。
しかし人民元の国際化を目指す中国当局の意向もあり、近年市場開放に向けた制度化が進められました。
それがストックコネクトと呼ばれる制度です。
2015年より上海・深圳に順次導入されたこの制度は、外国人投資家が香港取引所を通じて、上海・深圳に上場するA株の取引を可能とするものです。
これにより外国人投資家も中国本土の大きな市場へのアクセス手段を手に入れました。
(※各数字は2月11日時点の各取引所データを基にアイザワ証券算出)
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