ベトナム現地情報2022年3月号より マーケット概況 プレイバック・年明けのベトナム市場
2022.03.15 (火)
プレイバック・年明けのベトナム市場
節目の1,500ポイントを挟んで
年明けのVN指数は節目の1,500ポイントを挟んだ値動きが続いています(3月2日現在まで)。足元では国内のコロナ感染拡大やロシアのウクライナ侵攻の要因がマーケットの重しとなっています。
1月、株式市場に影響を与えた2つの出来事がありました。
1つ目がFLCグループ会長による自社株の不正売りです。同社はバンブー航空など複数の企業を傘下に抱えるベトナムを代表するコングロマリット企業であり、会長による不正売りは関連銘柄の下落を招きました。また株価の急落に伴って追証が必要となり、他の銘柄への換金売りが発生しました。
2つ目がベトナム南部のトゥードゥック市で起きた土地の高額落札です。不動産、建設関連株は11月頃から上昇していましたが、12月の高額落札を受けて上昇が加速しました。しかし急遽1月に落札会社が購入を取り消したため、上昇していた関連銘柄に売りが広がりました。
第4四半期が最終赤字となったビングループも不動産セクターを押し下げました。
RCEPが始動
また今年1月に経済連携協定のRCEPが発効されました。ベトナムを含むASEAN諸国を中心に日中韓豪といった15ヶ国が参加する巨大経済協定です。特にベトナムは加盟国の中でも貿易依存度が高く、国内には多くのサプライチェーンの工場が集まります。協定を活用すれば低コストで原材料を輸入することも可能となります。このことは今後ベトナムの競争力強化につながると考えられます。
マーケットデータ
1・2月の業種別騰落率
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