相続
相続通信 第38回 二次相続を見据えた遺産分割①
2021.02.21 (日)
Q 相続人の母が高齢の場合の遺産分割は?
父に相続が発生し遺産分割をしていますが、相続人の母も高齢です。
相続税の負担を減らすために気を付ける点はありますか?
A 母の相続を見据えて遺産分割を行うべきでしょう。
両親とも高齢の場合には、一人の相続(一次相続)の後、短い期間に配偶者の相続(二次相続)が起こる場合があります。
この場合、遺産分割の方法によって相続税の支払い額が変わることがあります。
解説
亡くなられた方の配偶者が財産を相続した場合、その配偶者の相続税の金額は大幅に軽減されます。これは、配偶者の生活保障や、相続財産を築くのに配偶者の貢献度が高いことを考慮しているためです。
したがって、一次相続では相続税の支払をすくなくするために配偶者が多くの財産を相続することがあります。
しかし、同一世代の配偶者は、その方の相続が近く起こる可能性があります。
配偶者が相続した財産を消費していない場合、二次相続においては配偶者の相続財産となり、二次相続において高い相続税を支払う場合があります。
したがって、相続税の節税や親族にどのような財産を承継していくのか、二次相続を見据えた遺産分割を行うことが望ましいでしょう。