アジア株週間トピックス 2023年9月25日号
2023.09.25 (月)
中国、インドネシア、フィリピン、台湾はそろって金利据え置きを発表
中国、インドネシア、フィリピン、台湾は金利据え置き
2023年9月20日に中国、21日にインドネシア、フィリピン、台湾が金融政策委員会を実施し、ともに政策金利据え置きを発表しました。事前にほぼ予想されていたとはいえ、気迷い感のうかがえる決定であったと思われます。
不動産不況に苦しんでいる中国をはじめ、マルコス大統領に代わってから政策の方向性がはっきりしないフィリピン、輸出入が減退しているインドネシア、対中不安のある台湾など各国ともそれぞれ問題を抱えています。不安要素が多い中での金利据え置きだったと思われます。実際、9月15日に発表された2023年8月のインドネシアの輸出入統計は、輸出が前年同月比-21.21%、輸入は前年同月比-14.77%と、ともに3か月連続の前年割れでした。世界的景気減速のなかで、インドネシアも影響を受けているといえるでしょう。
米国で実施された国連総会でウクライナ・ゼレンスキー大統領が演説
米国の国連総会でウクライナ大統領が対面で演説
9月は米国NYで国連総会が開かれており、中でも19~23日および26日の日程で行われる各国首脳によるハイレベル一般討論が注目されています。
20日にはウクライナのゼレンスキー大統領が演説を行ないました。ゼレンスキー大統領の国連総会での演説は、昨年のビデオ演説に次いで2回目ですが、参加国をみると各国とも問題に対する関心度は低下気味で各国とも支援疲れの感があります。今回の演説にはロシアのネベンジャ国連大使が参加していましたが、ゼレンスキー大統領の演説に対して異議を申し立てるなど、2国間の溝はなかなか埋まりそうにありません。ウクライナ問題に対する各国の態度、2国間の意見の隔たりなどをみると、問題解決はまだ先になりそうです。
ベトナム商工省はEV購入者に1,000ドルの助成金支給施策を政府に提案か?
9月20日、ベトナム商工省は電気自動車(EV)の購入の際に1,000ドルの助成金を支給する、という施策を政府に提案し、各省の意見調整を行なっています。商工省の統計によれば、2023年7月末時点でベトナム国内で走行しているEVの台数は約2万台で、EVを含む自動車の保有台数については、ベトナムは世界の自動車産業の中でまだまだ後進国といえます。ベトナムの自動車メーカーでは、ほぼビングループ傘下のビンファストが牛耳っており、ビンファストにとって政府の政策が追い風となりそうです。ビンファスト株が8月に米国に上場を果たしたものの、ビンファスト、ビングループとも以降の株価は低迷しており、状況改善のひとつのきっかけとして期待したいものです。
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