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アジア株週間トピックス 2022年9月26日号

2022.09.26 (月)

アイザワ証券 投資顧問部

明松 真一郎

アジア株週間トピックス 2022年9月26日号

インドネシアは0.5%の利上げを決定

インドネシアは今年2回目の利上げを発表

9月22日にインドネシアは定例の金融政策委員会を実施、0.5%の利上げを発表しました。8月に次いで今年2回目の利上げで、政策金利は3.75%から4.25%に引き上げられています。事前の市場予想は4.0%への引き上げだったので、市場予想を上回る利上げであったといえます。利上げペースをかなり加速させているという印象です。

通貨安とインフレへの警戒も

10月3日には9月のCPI(消費者物価指数)の発表が予定されています。他国と同様に、インドネシアでもインフレ進行が警戒されており、直近8月のCPIは+4.69%でしたが、9月のCPIは2015 年以来の+5.9%が予想されています。

対米ドルでの通貨安も進んでおり、現在の対米ドルのインドネシア通貨は15,000ルピア強と通貨安基調です。

利上げ、インフレ、通貨安と悪材料が多い中で、インドネシアは当面難しい政策運営を余儀なくされそうです。

台湾も好景気のなかで、利上げを決定

台湾も今年2回目の利上げに

インドネシアと同じく、9月22日に実施された金融政策委員会で、台湾が利上げを決定しました。事前の市場予想通りの利上げで、政策金利は1.50%から1.625%に引き上げられました。他の先進国でも景気回復、インフレが顕著となっていますが、台湾でも当面利上げが続くと予想されます。

9月23日には、8月の鉱工業生産が発表されました。2か月連続の上昇で、前年同月比+3.68%でした。鉱工業生産の回復は同国景気の回復を示しているといえます。

台湾行政院は9月22日に、10月13日をめどに海外団体旅行の催行と受け入れを解禁する、と発表しました。直近は他のアジア諸国でも規制緩和の動きが出始めており、今後経済正常化の動きが加速しそうです。

ベトナムは1.0%利上げを決定

9月22日にベトナム中央銀行は1.0%の利上げを発表しました。事前の市場予想は0.5%でしたが予想を上回る利上げで、リファイナンスレートは5.0%となりました。

ベトナム中央銀行は、国内商業銀行18行に対して貸付成⾧率上限を引き上げました。引き締め基調、景気回復が続いているなかで、ベトナムの銀行にとって追い風になると予想されます。

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ライター

明松 真一郎

アイザワ証券 投資顧問部

明松 真一郎

1990年平岡証券(現アイザワ証券)に入社。加古川支店でのリテール営業を務めた後、ディーリング部、営業本部、生駒支店でのバックアップ部門などを経験。2005年に証券アナリスト資格取得したことを機に、市場情報部(当時投資リサーチセンター)に異動。アセアン株を中心としたアジア株の調査、分析を行う。その経験を経て、現在は投資顧問部に所属。

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