相続
相続通信 第50回 相続税の分割納付(延期)
2021.02.21 (日)
Q 相続税を一括納付できません。何か方法はありませんか?
相続により財産を取得し、相続税が確定しました。不動産を多く相続したため金銭による一括納付が出来ません。
相続税を分割で納めることはできませんか?
A 分割で納めることが可能です。
相続税が10万円を超え、金銭で一括納付することが困難な理由がある場合には、担保を提供し、分割で納付する申請をすることを要件として相続税の分割納付が認められる場合があります。分割による支払を「延納」といいます。
解説
税金は一括で支払うことが原則です。
ただし、金額が大きく、納税資金もない場合には、一括で税金を納めるのが困難な場合もあるでしょう。そのような場合に延納が認められる場合があります。
延納は当然に認められるわけではなく、一括で納めることが本当に困難であるか審査され、判断が下されます。
担保として提供する財産は相続により取得した財産に限りませんし、他人の所有する財産でも構いません。
支払期間は相続した財産の種類により上限が決まっており、借入金と同様に利息の支払いが必要です。
また、延納期間中に、分割でも支払いが困難となった場合には、物納により相続税を納める方法に変えることも認められています。