ベトナム現地情報2022年9月号より 企業紹介 ベトテル建設
2022.09.28 (水)
ベトテル建設(CTR:Y5730)
2017年8月~2022年8月 ベトテル建設 株価推移
ベトテル建設(以下CTR)は、1995年に設立された建設会社です。通信国内最大手のベトテル(Viettel)グループを親会社に持っています。ベトナム国内そしてカンボジアやペルーを含む国外5か国にも事業を展開しており、従業員数は1万人を超えます。ITサービス、建設を中核事業としており、特に親会社のベトテルグループによる通信インフラプロジェクトの工事を数多く請け負います。他にも民間建築事業やベトテルグループの通信インフラの管理メンテナンスも行なっています。国内外でおよそ14万㎞の通信ケーブル工事(そのうち45%がベトテルグループ向け)や5万か所の携帯電話基地局、3万か所の基地局用のアンテナの建設を行ってきました。
直近2022年第2四半期の決算は強い数字を叩き出しました。売上高は前年同期比24%増の2兆2,250億ドン、純利益は前年同期比25%増の1,030億ドンでした。上半期の売上高、純利益は年間目標のそれぞれ49.2%、46.4%を達成しています。
基本データ (8月末時点)
2021年の売上高構成比
売上高・純利益
ちょっと深掘り☞ベトテル建設とベトテルグループ
事業内容について、もう少し詳しく見てみます。上半期の業績は売上高が4兆2,230億ドン、純利益が2,400億ドンでした。事業別ではITサービス、建設、テクニカルサービス事業がそれぞれ増収となった一方で、ITソリューション事業は減収となりました。
例えば、ITサービス事業については、6月末までに904か所の携帯電話基地局(本年度の目標の36.2%を達成)の工事を完了させています。そして保有する3,325か所の携帯電話基地局や187万㎡に及ぶ屋内の通信システム、16.7MWpの太陽光発電所などのリースを行っています。
また建設事業では、上半期に法人向けに1兆2,000億ドン(NovaWorld Phan ThietやVinhomes Dream Cityなどの大型住宅)、一般消費者向けに8,468億ドン(個人住宅)の新規契約を締結しています。
同社の強みとして挙げられるのが、親会社の影響力です。同社の株式のおよそ41.5%は、親会社で通信国内最大手のベトテルグループが保有しています。同グループは国防省傘下であり、子会社のCTRの顧客には、ベトナム中央銀行や国防省、電力会社、不動産会社、通信会社などが名を連ねています。
ベトテルグループは世界11の国と地域(主にアジア・アフリカ)に進出しており、上半期の売上高は前年同期比26.5%と好調でした。CTRもグループとともに海外進出しており、昨年売上高のおよそ1割が海外事業からです。
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