アジア株週間トピックス 2023年2月6日号
2023.02.06 (月)
IMFがエコノミックアウトルックを発表
IMFは2023年の世界経済GDP成⾧率見通しを上方修正
2023年1月31日にIMFがエコノミックアウトルックを発表しました。これはIMFが3か月に1回のペースで発表している世界各国や国別の経済動向見通しなどで、世界経済全体を網羅したIMFの見通しとして注目されています。今回の発表では、2023年の世界経済成⾧率が+2.9%(前回2022年10月時点は+2.7%)と約1年ぶりに上方修正されました。インフレ、利上げ、ロシア・ウクライナ問題など世界的な問題は解決していませんが、市場は徐々に不安要素を織り込みはじめており、今回の上方修正につながっていると思われます。
アジア新興国の金融引き締めは最終段階か?
実際、今年2月はじめに実施された米国のFOMCでは0.25%の利上げが発表されました。利上げは継続しているものの利上げ幅を縮小しており、金融引き締めは最終段階にある、という観測が強まっています。これまでアジア新興国はほぼ米国に追随する形での金融政策をとってきました。アジア新興国も米国と同じように金融引き締めは最終局面にあると思われます。
2022年のインドの自動車販売台数は世界第3位レベルに
インドの2022年自動車販売台数は前年比25.7%増の472万台に
インド自動車工業会が2022年の新車(乗用車+商用車)販売台数を発表。前年比25.7%増の472万台と、世界では中国、米国に次ぐ世界第3位の水準でした。これまで世界の自動車大国といえば、中国、米国、日本、ドイツなどが定番でしたが、このたびはインドが日本を上回っています。インドの人口の多さや自動車保有比率の低さなどを考えれば、インドの自動車市場の拡大余地は大きいと思われます。
2023年1月13~18日にはインド最大のモーターショーである「オート・エキスポ」が約3年ぶりに開催されました。国内外から多くの主要自動車メーカーが参加しましたが、そのなかで特に話題を集めたのがインド最大のマルチ・スズキが発表したSUVタイプのEV コンセプトカー「eVX」です。このマルチ・スズキ社を含めて、国内外の各社が性能の高さをアピールする場となりました。
インドでは近年大気汚染が深刻化しており、2030年までに発売する乗用車のうち、30%をEVにするという政府目標を掲げています。国としての後押しもあり、今後EVを中心にインドの自動車市場はさらに拡大が期待できそうです。
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