アジア株週間トピックス 2023年10月2日号
2023.10.02 (月)
タイは0.25%の利上げを発表
タイの政策金利は約10年弱ぶりの高い水準に
2023年9月27日、タイが金融政策委員会を実施し、0.25%の利上げを発表しました。8会合連続の利上げで、利上げ後の政策金利は2.50%となりました。世界的にみると決して高い水準とはいえませんが、リーマンショック後の最低水準が0.50%であったこと、約10年ぶりの高水準であることなどから考えると、経済に与える影響は大きいと思われます。ブルームバーグのエコノミスト21人のうち、10人は利上げ、11人は金利据え置きを予想していましたが、政府関係者はほぼ全員一致で利上げに賛成、国内で進みつつあるインフレ圧力をかなり警戒しているようです。
次回のCPI(消費者物価指数)発表は10月5日(2023年9月分)と11月6日(2023年10月分)、金融政策委員会は11月29日実施予定です。今後の経済指標発表予定が注目されます。
なお、タイのインフレについて、直近発表されている2023年8月のCPIは前年同月比0.88%で決して高いレベルではありません。しかし政府はエルニーニョ現象などによる食料品価格の上振れリスクを警戒しており、引続き利上げ警戒は続くと思われます。
9月29日から日本・ASEANフェアが開催
インドネシアで日本・ASEANフェアが開催
インドネシアのジャカルタでは、9月29日から10月1日に日本・ASEANフェアが開催されました。このイベントは日本・ASEAN友好協力50周年を記念するもので、日本・ASEAN統合基金が出資します。50周年関連の一般向けイベントとしては初のイベントとなります。これから日本やASEANの各地で関連イベントが開催されることになりそうです。
2024年2月の大統領選挙に向けてインドネシアでは徐々に選挙ムードが高まる?
インドネシアでは2024年2月に大統領選挙が実施される予定で、直近では選挙関連の話題が増えてきました。このたびの選挙には現職のジョコ大統領は任期満了のため出馬しない予定で、新しい大統領に交代することとなります。インドネシアの大統領選挙は荒れる傾向があり、すんなり決まるとは考えにくいですが、政局の早期安定を期待したいものです。
なお、政局の話題のひとつとして、9月25日に新興政党であるインドネシア連帯党(PSI)が党全国大会を開催、ジョコ大統領の次男であるカエサン氏が党首に就任しました。カエサン氏は23日にPSIに入党したばかりで、入党3日での党首就任となります。 このたびの大統領選挙にはジョコ氏は出馬しないため、選挙戦には直接の影響はありませんが、今後実施される選挙の行方が注目されます。
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