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ベトナム現地情報2023年2月号より マーケット概況 プレイバック・1月のベトナム市場

2023.02.10 (金)

ベトナム現地グループ会社

Japan Securities Co., Ltd.

ベトナム現地情報2023年2月号より マーケット概況 プレイバック・1月のベトナム市場

プレイバック・1月のベトナム市場

株価の回復が続く

1月のVN指数の推移

2023年1月のベトナム株式市場は上昇トレンドが続き、業種別では通信を除く全てのセクターが上昇しました。

大型連休を前に控えめな取引となり、1月のホーチミン市場の1日の平均売買代金は前月比25%減の10兆6,520億ドンでした。国内の個人投資家は3か月連続で売り越し、その一方で外国人投資家は金額が減ったものの、3か月連続で買い越しとなりました。

ついに初値が…

今年の1月5日、ベトナム最大のSNS「Zalo」を運営するVNGコーポレーション(VNZ)がUPCoM(未上場公開株取引)市場で取引を開始しました。

上場後、なかなか値段が付かない状態が続いていましたが、ついに2月1日、336,000ドンの初値をつけました。これはベトナム市場で最も高い株価となっています。

VNGコーポレーションは2004年に創業し、オンラインゲームの運営やインターネットメディアの「Zing」、SNS「Zalo」、モバイルマネー「ZaloPay」などを手掛けています。また、以前からベトナムのユニコーン企業(※)として注目されており、日本のサイバーエージェントが出資をしていることでも有名です。

資本主義経済を導入し、民間企業が生まれてきたベトナムではVNGコーポレーション以外にも有力なユニコーン企業が誕生しており、ベトナム経済の潜在能力を感じさせています。

(※)ユニコーン企業とは「設立が10年以内で企業評価額が10億ドル以上の非上場ベンチャー企業」

2023年1月に上場を果たしたVNGコーポレーション
ベトナムの主なユニコーン企業

テトの勢いで消費は堅調

ベトナムの小売売上高の推移

1月の小売売上高は544兆8,000億ドンと前月比5.2%増、前年同月比で20%増加となりました。1月下旬にはテト(旧正月)があり、消費活動が高まったことがプラスに作用しました。

買い物需要は物価の上昇に追い風となり、1月の消費者物価指数(CPI)は前年同期比4.89%の上昇を記録しました。主要11グループの内、8グループが上昇。テト前の買い込み需要を受けて、前年同期比で食材は6.08%増、外食は7.00%増、ビールなどの飲料品、タバコは贈り物の需要もあり4.36%増となりました。

スーパーで販売していた贈答品セット(ハノイ市のWinMartにて)

新年を迎えるにあたり、新しい服を買う習慣から衣服・靴等も前年同期比で2.80%増加しました。文化・娯楽・旅行関連も需要が増加し、5.30%増と力強い上昇が見られました。

テト期間中はスーパーや街の市場は閉まるところが多く、テト前に買い物を済ませ、正月支度をするというのがこの時期のハノイの景色です。街には正月用の植木売り(桃や梅)が溢れ、非常に活気があります。

1月は人の移動も活発となり、前年同期比で旅客輸送客数は34.7%の増加、貨物輸送量も16.2%の増加となりました。

訪越外国人数も前月に比べて23.2%増加し、前年同期比では44.2倍となりました。コロナ前の2019年と比べると約42%ほど減少していますが、回復は続いています。

路上にて梅の木を販売する植木売り。テト前の休日は人々で混みあう(ハノイ市)

2023年も成長は続くか

2022年の1人当たりのGDPは4,110ドルと推定され、新型コロナにもかかわらず、初めて4,000ドルの大台を超えてきました。2000年と比べるとその増加率は10倍を超えており、2023年は4,400ドルを政府目標としています。

マーケットデータ

マーケットデータ
1月の業種別騰落率

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ライター

Japan Securities Co., Ltd.

ベトナム現地グループ会社

Japan Securities Co., Ltd.

アイザワ証券グループは、ベトナムの証券会社「Japan Securities Co., Ltd.(ジャパン・セキュリティーズ・インコーポレイテッド)」を2018年に子会社化。ベトナムの経済成長や、株式取引における規制緩和などを背景に、ベトナム株式投資に対する関心が高まっており、情報提供の強化や利便性の向上を図っている。

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