アジア株週間トピックス 2022年5月9日号
2022.05.09 (月)
フィリピンが、大統領選を実施
本日(5/9)は、フィリピンの大統領選
5月9日に、フィリピンの大統領選が実施されます。フィリピンの大統領選は、6年に一度実施される選挙で、現行の憲法では再選が禁止されているため、現大統領であるドゥテルテ氏は出馬出来ません。今回の大統領選に立候補している10人のうち、支持率が最も高いのがフェルナンド・マルコス元上院議員で、支持率2位は、現副大統領のレニー・ロブレド氏となっています。この両者は、2016年の大統領選時に副大統領選で争い、ロブレド氏が僅差で勝利した、ということがありました。今回の選挙でも、この2人の候補を中心に最後まで激しい争いが繰り広げられそうです。
4月のCPIは3年5か月ぶりのインフレ水準に
5月5日に、フィリピンの4月のCPIが発表されました。事前の市場予想は前年同月比+4.6%でしたが、結果は+4.9%と、2018年12月以来3年5カ月ぶりの水準となっています。中身をみると輸送費が同+13%と最も高いインフレ率で、インフレの主要因になっているといえます。フィリピン中銀のジョクノ総裁は、これまでは、利上げ時期を7月以降としていましたが、6月に前倒しで実施することを検討していることを明らかにしました。直近のインフレ動向、他国の動向、今の同国の政策金利の水準(過去最低水準の2%)からみて、6月実施の可能性は高いと思われます。次回の金融政策決定会合(5月19日)が注目されます。
東南アジア各国で入国制限緩和が続く
東南アジア各国は制限緩和へ
4月下旬から5月にかけて、東南アジア各国は相次いで入国制限緩和を打ち出しています。今のところ、緩和のタイミングや影響など国ごとに格差はありますが、おおむね、各国ともに制限緩和、経済正常化に目を向け始めているといえます。シンガポール、マレーシア、ベトナム、タイなど緩和を実施している国のうち、回復が目立っているのがベトナムです。ベトナム統計総局によると、4月にベトナムに入国した外国人旅行者数は、101,373人と、前年同月比約5.2倍に急増しています。前月比でも約2.4倍で、2020年4月以降で最多となりました。ベトナムの主要な航空関連企業の回復が見込めそうです。
ご留意事項
免責事項
本資料は証券投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終決定は、お客様ご自身による判断でお決めください。本資料は企業取材等に基づき作成していますが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。結論は作成時点での執筆者による予測・判断の集約であり、その後の状況変化に応じて予告なく変更することがあります。このレポートの権利は弊社に帰属しており、いかなる目的であれ、無断で複製または転送等を行わないようにお願いいたします。