投資する前に知っておく 株で失敗する人たち
2024.08.14 (水)
突然ですが、皆さんは投資で失敗された経験はありますか?失敗というのは大抵、誰しも思い出したくない話です。筆者にも苦い経験があります。そこで、今回は投資の失敗事例から成功を掴むヒントを考えていきたいと思います。「実は歴史的なあの人物も投資で失敗していました!」なんていう事例も記事中盤で少しお話しします。
株で失敗してしまう行動事例
そもそもなぜ株で失敗してしまうのでしょうか。ここでは5つの失敗パターンを見ていきます。
失敗パターン1.なんとなくで株を買ってしまう
「なんとなく有名な企業だから」「インフルエンサーのおすすめだから」という曖昧な理由で、自分で企業や業種について調べたり考えたりせずに投資をしてしまうと、思わぬ値下がりで損失を抱える可能性があります。株式投資は元本保証ではなく、常に自己責任が伴います。値下がりした際に自己判断できない投資は避けるべきでしょう。
失敗パターン2.余裕資金を超えて投資をする
一般的に投資する金額が大きいほど、値上がりした際のリターンは大きくなります。値上がりすることがあれば、値下がりすることもあるのが投資の世界。自身の余裕資金を超えて投資してしまうと、時に取り返しのつかないことになってしまうかもしれません。
失敗パターン3.損失によって冷静な判断ができなくなる
投資で損をした場合、一般的には負の感情を抱かれると思います。悲しいという他に、人によっては怒りの感情が芽生える方もいらっしゃるかもしれません。そんな時に損失を早く取り戻そうとむやみに投資資金を増やしたり、よりハイリスク・ハイリターンな投資を行なったりすると、かえって傷を深めることになる場合があります。反対に利益が出ている場合でも気持ちが高ぶって判断が鈍ることがあります。かの有名な万有引力の法則を発見したアイザック・ニュートンもその一人です。彼の失敗を少し見てみましょう。
偉人の失敗例:アイザック・ニュートンの南海泡沫事件
アイザック・ニュートンは、18世紀の「南海泡沫事件(South Sea Bubble)」で大きな損失を出しました。当初、南海会社の株式に投資していたニュートンは、株価が上昇する中で一度売却し、約7,000ポンドの利益を得ました。しかし、株価がさらに上昇するのを見て再投資を行い、最終的には株価の暴落により20,000ポンド(約4億円)を失いました。ニュートンはこの経験について「私は天体の動きは計算できるが、人々の狂気は計算できない」と述べています。
失敗パターン4.損切りをしない、できない
購入した株が下落したが「いつかは元に戻る」と保有し続けた結果、株価が下落する一方で大きな損を被ってしまう、というパターンがあります。損切の判断は難しいですが、やみくもに保有していると、気が付いた時にはどうしようもない状態に陥っているということもありえます。
失敗パターン5.特定の銘柄や業種に偏って投資をする
特定の銘柄もしくは業種に偏った投資は、大きなリターンが期待できる一方でリスクが一極集中し、大きな損失に繋がる場合があります。
以上が5つの失敗パターンです。次に株で失敗してしまう人の特徴を見ていきます。皆さんはいかがでしょうか。
株で失敗してしまう人の特徴
では、どんな人が失敗してしまうのでしょうか。投資で失敗しやすいといわれている3つの特徴を見ていきます。
特徴1.投資の知識が足りていない
投資を始めるためには、ある程度の知識が必要です。投資の基本ルールやリスクを理解せずに始めてしまうと失敗する可能性が高まります。様々な媒体によって正誤問わず情報が蔓延る現代社会です。誤った情報に流されてしまい、思わぬ損失を抱えてしまうことがあります。
特徴2.感情に左右されやすい
失敗パターンにもありましたが、投資をする上で気持ちや感情は重要となります。一度損をしたり相場が自身の予想と異なる動きをしたりすると、気持ちが焦ってしまい、冷静な判断ができなくなってしまう人がいます。知識やデータに頼らず感情だけで判断すると失敗のリスクが高まります。
特徴3.資産の管理ができていない
自身がどれほど資産を保有していて、そのうち余裕資金はいくらなのか管理できていないと、万が一大きな損が発生した場合に、取り返しのつかない事態になりかねません。また損益状況を把握していないと、利益確定(利食い)や損切りのタイミングを逃すことにもなり得ます。
今回ご紹介した特徴とご自身の状況を顧みて、成功の可能性に繋げましょう。
株で失敗しないために押さえておきたい4つのポイント
最後にこれまでの学んだ失敗事例を踏まえて、株で成功するための4つのポイントについて確認していきます。
ポイント1.株式投資のマイルールをつくる
生活の中でマイルールはありますか?マイルールは株式投資でも有効です。「株価が○○%下がったら損切りする」「狙っている銘柄の株価が○○円になったら買う」など、取引する際のルールを自分で決めておくことで損をしてもダメージを最小限に抑えられる可能性が高まります。また、事前に決めたルールに従うことで感情に左右されない投資行動が取りやすくなります。
ポイント2.資産状況や損益結果を正しく管理する
現在の保有している金融資産はいくらか、そのうち投資に回すことのできる余裕資金はどれぐらいなのかを把握することは大切です。保有資産の損益状況、取引の損益を管理記録することで、投資の大失敗を防ぐことができます。またどこで失敗したのかを記録することで、同じ失敗をしにくくなります。
ポイント3.分散投資を心掛ける
銘柄・業種に偏りがある、一極集中した状態で投資を続けると、特定の銘柄・業種の株価が下落した際に大きな損失につながる可能性が高まります。一つの銘柄、商品に集中せず分散して投資をすることでそうしたリスクを回避できるかもしれません。
ポイント4.株式・投資の知識をつける
株式投資は常に学びの連続です。市場の動向や企業の業績を把握するためには、定期的な情報収集と自己学習が欠かせません。投資関連の書籍を読んだり、アナリストなど専門家の意見を参考にしたりすることで、より深い知識を得ることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。2024年は新NISA元年です。投資を始めた方も多いのではないでしょうか。投資にリスクは付き物ですが、記事でご紹介したポイントを押さえながら、大きな成功につなげていきましょう。「アイザワ投資大学」では基礎講義を通して投資のイロハを学ぶことができますので、是非ご活用ください。
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